適正使用情報

重要な基本的注意

 ワルファリンからイグザレルトへ切り替える際の留意点
ワルファリンからイグザレルトに切り替える必要がある場合は、ワルファリンの投与を中止した後、PT-INR等、血液凝固能検査を実施し、治療域※の下限以下になったことを確認した後、可及的速やかにイグザレルトの投与を開始してください。


*製品添付文書「重要な基本的注意」より作図



 イグザレルトからワルファリンへ切り替える際の留意点
イグザレルトからワルファリンへの切り替え時において抗凝固作用が不十分になる可能性が示唆されているので、抗凝固作用が維持されるよう注意し、PT-INR等、血液凝固能検査の値が治療域※の下限を超えるまでは、ワルファリンとイグザレルトを併用してください。


なお、イグザレルトの投与をただちに中止する必要がある場合は、ヘパリンブリッジを考慮してください。

*製品添付文書「重要な基本的注意」より作図


 出血の予防法
イグザレルトは、その薬理作用から出血リスクを伴うため、患者さんに対して、出血リスクを伴うこと、出血の予防法、出血時の対処法等を十分にご指導ください。


高血圧を伴う患者さんへの注意事項
高血圧を伴う患者さんでは、抗凝固療法中に出血リスクが増大します。
十分な血圧管理のためにも、以下の点を患者さんにご指導ください。
  血圧が高いほど頭蓋内出血リスクが高まりますので、普段から血圧を良好に管理いただくようご指導ください
  ご家庭で測定された血圧値が異常な場合は、主治医に相談するようご指導ください
  毎日、きちんと高血圧の薬も服用するようご指導ください
出血時の対処
イグザレルトの抗凝固作用を中和する薬剤は知られていません。出血が認められる場合は、以下の処置を行ってください。

1.適宜、次回の投与を延期するか、投与を中止してください。本剤の消失半減期は5-13時間です。
2.症例ごとの出血の重症度及び部位に応じた出血に対する処置を講じてください。
3.機械的圧迫(高度の鼻出血等)、出血管理のための外科的止血、補液及び血行動態の管理、血液製剤
(合併する貧血又は凝固障害に応じて濃厚赤血球輸血、新鮮凍結血漿輸注を行う)又は血小板輸血等*の適切な対症療法の開始を考慮してください。


蛋白結合率が高いので、血液透析はイグザレルトの除去には有用でないと考えられます。
*ただし、臨床データは十分ではありません。

*製品添付文書「過量投与」より一部抜粋

出血時に患者さんが行う応急処置
出血が起きた場合の対処法について、患者さんにご指導ください。



鼻出血、皮下出血、歯肉出血、血尿、喀血、吐血及び血便等、異常な出血の徴候が認められた場合には、主治医に連絡するようご指導ください。

イグザレルト投与中の手術又は侵襲的処置における対応
イグザレルトの投与中に手術や侵襲的処置を行う場合、以下の点に留意してください。

基本的な方法
臨床的に可能であれば、イグザレルトの投与後24時間以上経過した後に、手術又は侵襲的処置を実施することが望ましいと考えられます。

手術又は侵襲的処置の開始を遅らせることができない場合
緊急性と出血リスクを評価し、処置の実施をご判断ください。

投与再開
手術や侵襲的処置後、患者さんの臨床状態に問題がなく出血がないことを確認してから、可及的速やかにイグザレルトの投与を再開してください。

*製品添付文書「過量投与」より一部抜粋


( 参考 )
抜歯、白内障手術及び術後出血への対応が容易な体表の小手術の場合

イグザレルト継続下での実施が望ましいと考えられます。
日本循環器学会の「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」において、「新規経口抗凝固薬の継続下での抜歯や白内障手術」及び「術後出血への対応が容易な体表の小手術(ペースメーカ植込みを含む)時の抗凝固薬の内服継続」を「クラスⅡa’」としています。

消化器内視鏡による観察、生検、出血低危険度の消化器内視鏡の場合
イグザレルト継続下での実施が望ましいと考えられます。
なお、これらの処置当日は、イグザレルトの血中濃度の推移と、血栓塞栓症のリスクレベルを考慮して、内服と処置のタイミングを症例ごとにご判断ください。(例えば、「処置日は朝のイグザレルト内服を延期したうえで、午前中早めに処置し、止血を確認後、昼にイグザレルトを内服する」または「午前内服を行い、十分な間隔をあけたうえで、午後、処置を行う」など)

日本消化器内視鏡学会の「抗血栓薬服用者に対する消化器内視鏡診療ガイドライン(2012年)」では「抗凝固薬を休薬なく施行してもよい」とされています。

出血高危険度の消化器内視鏡(ポリペクトミー等)の場合
イグザレルトの投与後24時間以上経過した後の実施が望ましいと考えられます。

大手術及び、出血がおこった場合に対処が困難な体表の小手術の場合
イグザレルトの投与後24時間以上経過した後の実施が望ましいと考えられます。
日本循環器学会の「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」において、「24時間以上のイグザレルトの中止」を「クラスⅡa’」としています。
クラスⅠ : 手技、治療が有効、有用であるというエビデンスがあるか、あるいは見解が広く一致している。
クラスⅡ : 手技、治療の有効性、有用性に関するエビデンスあるいは見解が一致していない。
クラスⅡa : エビデンス、見解から有用、有効である可能性が高い。
クラスⅡa’: エビデンスは不十分であるが、手技、治療が有効、有用であることにわが国の専門医の意見が一致している。
クラスⅡb : エビデンス、見解から有用性、有効性がそれほど確立されていない。
クラスⅢ : 手技、治療が有効、有用でなく、ときに有害であるというエビデンスがあるか、あるいは見解が広く一致している。
イグザレルトの服用を忘れた際の対応
服用を忘れた場合は直ちにイグザレルトを服用し、翌日から毎日1回の服用を行うよう患者さんにご指導ください。
服用を忘れた場合でも、一度に2回分を服用せず、次の服用まで12時間以上空けるよう、患者さんにご指導ください。
製品添付文書「重要な基本的注意」より一部抜粋



国外第Ⅲ相試験(ROCKET AF)において、イグザレルトの投与終了後に血栓・塞栓イベントが多く認められました。
したがって、出血時等でご自身の判断により服用をやめたり、飲む回数を減らしたりしないよう、患者さんにご指導ください。