適正使用情報

投与にあたって
イグザレルトのご使用にあたって、特にご留意いただきたい点

必ずクレアチニンクリアランスを算出いただき、投与の適否、投与量をご判断ください
クレアチニンクリアランスは、血清クレアチニン値、年齢、体重によって推算いただくことができます。

腎障害のある患者さんでは、イグザレルトの血中濃度が上昇することが示唆されています。
クレアチニンクリアランス30-49mL/minの患者さんには、10mgを1日1回投与してください。
クレアチニンクリアランス15-29mL/minの患者さんにおける有効性及び安全性は確立していないので、イグザレルトの投与の適否を慎重に検討いただいた上で、投与する場合は、10mgを1日1回投与してください。



必ず1日1回1錠、毎日服用いただくようご指導ください

 投与前の確認事項

イグザレルト投与前の確認事項

 イグザレルト投与フローチャート

非弁膜症性心房細動の診断

本剤は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」の効能・効果にて承認を得ています。わが国の「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」では、「非弁膜症性心房細動とはリウマチ性僧帽弁疾患(おもに狭窄症)、人工弁置換(機械弁、生体弁とも)の既往を有さない心房細動」と定義されており、「また僧帽弁修復術(僧帽弁輪縫縮術や僧帽弁形成術)後は塞栓症の高リスクとはいえず、非弁膜症性として扱うのが適切と考えられた。リウマチ性でない僧帽弁閉鎖不全症は非弁膜症性として扱う」との記載もあります。

禁忌症例の確認

以下の患者には投与しないでください。

【禁忌】(次の患者には投与しないこと)(抜粋)
[全効能共通]

  1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
  2. 出血している患者(頭蓋内出血、消化管出血等の臨床的に重大な出血)[出血を助長するおそれがある。]
  3. 凝固障害を伴う肝疾患の患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]
  4. 中等度以上の肝障害(Child-Pugh分類B又はCに相当)のある患者[出血の危険性が増大するおそれがある。]
  5. 妊婦又は妊娠している可能性のある女性[「妊婦、産婦、授乳婦等への投与」の項参照]
  6. HIVプロテアーゼ阻害剤(リトナビル、ロピナビル・リトナビル、アタザナビル、インジナビル、サキナビル、ダルナビル、ホスアンプレナビル、ネルフィナビル)、オムビタスビル・パリタプレビル・リトナビルを投与中の患者[「相互作用」、「薬物動態」の項参照]
  7. コビシスタットを含有する製剤を投与中の患者[「相互作用」の項参照]
  8. アゾール系抗真菌剤(イトラコナゾール、ボリコナゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール)の経口又は注射剤を投与中の患者[「相互作用」、「薬物動態」の項参照]
  9. 急性細菌性心内膜炎の患者[血栓剝離に伴う血栓塞栓様症状を呈するおそれがある。]

[非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制]
        腎不全(クレアチニンクリアランス15mL/min未満)の患者[使用経験がない。]

VTE:重度の腎障害(CLcr30mL/min未満)のある患者は禁忌

血栓塞栓リスクの確認

本剤は「非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制」の効能・効果にて承認を得ています。症例ごとの血栓塞栓症のリスク因子を考慮したうえで、抗凝固療法の適応の有無をご判断ください。
(参考) 「心房細動治療(薬物)ガイドライン(2013年改訂版)」では、非弁膜症性心房細動におけるリスク評価にCHADS2 スコア(うっ血性心不全:1点、高血圧:1点、年齢75歳以上:1点、糖尿病:1点、脳梗塞/一過性脳虚血発作の既往:2点)を取り入れ、2点以上の高リスク患者へのリバーロキサバンの投与はクラスⅠであり、1点の中等度リスク患者への投与では、クラスⅡaとしています。また心筋症、年齢が65~74歳、心血管疾患(心筋梗塞の既往、大動脈プラーク、及び末梢動脈疾患など)の患者に関してもクラスⅡaとなっています。 同等レベルの適応がある場合、新規経口抗凝固剤がワルファリンよりも望ましいとされています。


指針
クラスⅠ :手技、治療が有効、有用であるというエビデンスがあるか、あるいは見解が広く一致している。
クラスⅡ :手技、治療の有効性、有用性に関するエビデンスあるいは見解が一致していない。
クラスⅡa :エビデンス、見解から有用、有効である可能性が高い。
クラスⅡa':エビデンスは不十分であるが、手技、治療が有効、有用であることにわが国の専門医の意見が一致している。
クラスⅡb :エビデンス、見解から有用性、有効性がそれほど確立されていない。
クラスⅢ :手技、治療が有効、有用でなく、ときに有害であるというエビデンスがあるか、あるいは見解が広く一致している。

出血リスクの確認

以下の患者には慎重に投与をしていただくようお願いします。また本剤の投与にあたっては、血清クレアチニン、体重、年齢からクレアチニンクリアランスを算出したうえで、投与の可否を決定してください。投与中には出血の徴候に注意して慎重に経過観察をお願いします。
1)出血リスクが高い患者
止血障害、凝固障害、先天性又は後天性の出血性疾患、コントロールできない重症の高血圧症、血管性網膜症、活動性悪性腫瘍の患者、活動性の潰瘍性消化管障害の患者、消化管潰瘍発症後日の浅い患者、頭蓋内出血発症後日の浅い患者、脊髄内又は脳内に血管異常のある患者、脳脊髄や眼の手術後日の浅い患者、気管支拡張症又は肺出血の既往のある患者等
2)腎障害のある患者(クレアチニンクリアランス15~49mL/min)
3)高齢者(75歳以上)
4)低体重の患者(50kg以下)
5)抗血小板剤、特に抗血小板剤2剤併用の有無
抗血小板剤2剤との併用時には、出血リスクが特に増大するおそれがあるため、本剤との併用についてはさらに慎重に検討し、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合のみ、これらの薬剤と併用してください。
6)非ステロイド性解熱鎮痛消炎剤、抗血栓療法を併用されている患者

クレアチニンクリアランスに基づいた用量選択

通常、成人にはリバーロキサバンとして15mgを1日1回食後に経口投与してください。なお、腎障害のある患者に対しては、クレアチニンクリアランスに応じて10mg 1日1回に減量してください。


用法・用量に関連する使用上の注意
(1)クレアチニンクリアランス30~49mL/minの患者には、10mgを1日1回投与する。
(2)クレアチニンクリアランス15~29mL/minの患者では、本剤の血中濃度が上昇することが示唆されており、これらの患者における有効性及び安全性は確立していないので、本剤投与の適否を慎重に検討した上で、投与する場合は、10mgを1日1回投与する。


VTE:重度の腎障害(CLcr30mL/min未満)のある患者は禁忌

用量選択に関してのお願い
必ずクレアチニンクリアランスを評価したうえで、用量を選択してください。
   (血清クレアチニン値、体重、年齢からCockcroft-Gault推定式を用いてクレアチニンクリアランスを算出してください。)
本剤の投与を開始後も定期的に血清クレアチニン値、体重を測定し、クレアチニンクリアランスを算出してください。
クレアチニンクリアランスの値に基づき用量の減量又は本剤の中止、他剤への変更を考慮してください。

Cockcroft-Gault推定式

イグザレルトの効能・効果、用法・用量及び薬物動態学的特性

 効能・効果、用法・用量
販売名
イグザレルト錠 10mg/15mg
効能・効果
非弁膜症性心房細動患者における虚血性脳卒中及び全身性塞栓症の発症抑制
用法・用量
通常、成人にはリバーロキサバンとして15mgを1日1回食後に経口投与する。 なお、腎障害のある患者に対しては、腎機能の程度に応じて10mg 1日1回に減量する。

【用法・用量に関連する使用上の注意】

  1. 1)クレアチニンクリアランス30-49mL/minの患者には、10mgを1日1回投与する。
  2. 2)クレアチニンクリアランス15-29mL/minの患者では、本剤の血中濃度が上昇することが示唆されており、これらの患者における有効性及び安全性は確立していないので、本剤投与の適否を慎重に検討した上で、投与する場合は、10mgを1日1回投与する。
 薬物動態学的特性
一般名
リバーロキサバン(Rivaroxaban)
構造式
作用部位
第Ⅹa因子
バイオアベイラビリティ
ほぼ100%
Tmax
0.5-4時間
消失半減期
5-13時間
代謝
投与量の2/3が肝臓で代謝
排泄
投与量の1/3が未変化体(活性体)のまま腎臓から排泄

*5mg及び20mgを空腹時に経口投与した際の絶対的バイオアベイラビリティは112%及び66%、10-20mgを食後投与した際は、 ほぼ100%である。
製品添付文書より一部抜粋